1杯目難民2006年08月01日

 2、3杯目以降のビールに味の差なんてない。しかし、つまり、1杯目にだけは違いはあるのだ。平生は割に気にしていないのだが、夏場はそれを実感することが多いように思う。従ってこの時期、どこで飲み始めるかは頭悩ます所なのだが、その日は特に「アサヒ・スーパードライ」だけは厭だなぁと考えていた。そもそもが私はキリン党なのだが、たまたま前の週に"ドライ"を呑んだ時にことさらにまずく感じることがあったためである。

 だからその日1軒目には「Bar Black Lang」は避けることにした。サーバに件の銘柄のステッカーが貼ってあったからだ。そういえばいつだったか「なんか薄く感じるなぁ」と言ったことがあったが、なんのことはない元々好きでない銘柄だったのだ。

 ところがそうして寄ってみた「クリシュナ」も生は"ドライ"だった。馴染みの店だけに、顔出してビールの銘柄だけ訊いて帰るわけにもいかない。「ま、1杯」と寄っていった。しかし店には申し訳ないが、そしていつもは呑んでいるくせに何だが早々に次へ移った。

 ところが次の「幻影城」も瓶だが"ドライ"だった。よりによってわざわざチャージのある酒場で続けてそれはないだろうと思いつつ、何が悪いわけではなく、あえて言えば自分の運と記憶力が悪いのだから諦めるしかない。

 こんなことなら改札を出てすぐに「BERG」に寄れば良かった。改札脇だから呑み始めには最適なのに。

 3軒目は間違いのない店を選んだ。「BAR CROSS」は唯一のドラフトが「キリン・ハートランド」という変わり種である。ところがよりによってこんな日に限って品切れとなっていた。肩を落としながら私は瓶のハイネケンを啜ったのである。

 自分の通っている店のドラフトの銘柄くらい覚えておこう。まったく余計な金を使ってしまった。…いつも通りか?


読書 平 安寿子「パートタイム・パートナー」 光文社文庫  
 私は多分、平生の文面の印象と違い女性には優しくできない駄目男である。昔付き合っていた女性がなかなか自分の好みに格好を合わせてくれなかったのを気持ちが入ってないんだと非難してしまったことがある(自分勝手な男だ)。部下(当時20代後半)が自分のことを「女の子って」と言ったのに対して即答で「"子"じゃねぇだろ」と突っ込んだことはいまだに非難される(差別主義者だ)。ああ、だからデート屋なんてことはできるはずもないのだ。女の子には優しくしてくれる男が何より必要なのだから。平先生ごめんなさい。謝られてもなぁって感じだと思うけど。

読書 吉田修一「東京湾景」 新潮文庫
 Yonda?パンダが欲しくて買いました(爆)。冗談はともかく、どうなんじゃろ。ないないねだりの美緒はともかく、肉体で存在する男が出会い系にアクセスしたりするのだろうか。そもそも、マスコミで言うほど出会い系はポピュラーなのか? ネット野郎の私としても疑問に思う。枝葉末節だが。


小隊司令部発

「栴檀林小隊」各トップページの更新とは別に、概ね2〜5日毎に更新中。
本欄のバックナンバーはブログ以外にもジャンル別に読める「公文書」で。