読了文庫本蓄積症候群2009年01月24日

 いつも鞄の中には文庫本を1冊入れている。

 それでなくとも重い鞄なので荷物は増やしたくないし、混んだ車内ではなるべくスペースを使いたくないから、基本的に本は文庫本しか持ち歩かない。

 常に未読本が手許にないと不安で鞄に4冊も(それも文庫とは限らず)詰めて通勤しているという御仁もおいでだが、未読本が何冊かあっても持ち歩くのは物理的に難しいので、会社と自宅に1冊ずつ“補給用”を確保する。

 自転車通勤をしない場合のドアトゥドア70分の通勤路中、私は50分以上を電車内で過ごす。座ってPCを開ける事はそれ程多くはないし、ゲームはやらないし音楽は聴かない。なので大概は本を読んで過ごすことになる。

 熱心な読書家というのとは違うし、しかし軽く読めれば何でも良いというのでもない。新書はほぼ読まないし、推理小説や時代小説とも縁はない。電車の中でしか読まないから、泣けたり笑ってしまったりするものは遠ざけることにしているが、そもそもその類で面白いと思える作品とはあまり巡り会わない(重松清だけ別)。続けて読んでいる特定の作家の本が切れたら、趣味の合う書店の平台や文芸誌で新しい作家を探す。

 気に入った作品は一気に読んでしまうかというと、むしろ逆で、なかなか読み終われない傾向が強い。なぜかと言えば、そういう作品には大抵何か触発されてしまい、その作品とは違うところにいろいろ創作の思いを馳せてしまって、全然読み進めなくなるのだ。

 ちなみにそれらの本と文体や内容が似るわけではない。勿論あまりに続けば話は違うが。所詮アマチュアだし真似て書く位の方が上達する気もするが、そういうことはあまりない気がする(そういう志向性がそもそもないが)。

 ところでそうして買う文庫本(私は買わないと読む気になれないのだ)は、困ったことに売ったり捨てたりがあまりできない。戯れに蔵書を積み重ねると摩天楼が出現してしまった。


続けて読む作家の文庫だけを積み上げてみる。

重松清…605mm
村上春樹…505mm
角田光代…220mm
藤沢周…170mm


村上2位は意外だったが、よく考えたら「世界の終わり…」や「ねじまき鳥…」など単行本だけで読んだ物も多いのだった。その他は以下の通り。

山口瞳、吉行淳之介…150mm
平安寿子…105mm
井上荒野、大道珠貴、田口ランディ、伊東たかみ…80mm
三浦しをん…75mm
山本夏彦…70mm
長島有…60mm

読書 重松 清「その日の前に」文春文庫

そして今読んでいるのがこれ。やはり電車で読むのは無理だなぁ。実は単行本も持っていたりするのだが、自宅で本を読む習慣がなく未読了なのだった。


小隊司令部発

本欄はサイト内の各コンテンツの更新とは別に、概ね2〜5日毎に更新中。バックナンバーは「公文書」でもどうぞ。ブログ部分は「人気ブログランキング」に自転車カテゴリーで参加中。ワンクリックのご協力を。