家まであと5分2011年07月01日

 山手線の19時台。何とも中途半端な時間である。西武線に乗り換える高田馬場駅はウンザリするほど混んでいる。いつもの私なら歌舞伎町に寄ってBBLで1杯、いや2〜3杯やってから西武新宿駅発の電車に乗って帰るところだが、山手線反時計回りなので馬場を通過して新大久保から歩くというのに少し気が退けるということもあり、今夜は寄ってもあまり楽しいことは起こらない様な気がしてきてやめることにした。

 ところが決断してウンザリ駅からウンザリ列車に乗っていると、この気分のまま家に帰るというのもそれはそれで厭だなと思ってくる。これで、予定の勉強もせずに叱られてぶーたれた娘と妻が言い合ってたりすると更に厭だなと思ってくる。急行で30分揺られた後で良いから最寄り駅で一杯なんて考えも首をもたげて来たりする。

 しかし現実には寄りたくなる様な店自体がない。本欄でたまに名前の出るパブHは基本的には終電辺りの帰宅で覗く店であるし、開店も21時以降である。最近よくチラシを配っている何とかキッチンを覗いてみようかと思ったが、若向き且つまとまりのないPOPに気が削がれて二の足を踏む。昔何度か行った外国ビールの豊富なDは、出る物自体は悪くないが価格は都心部と変わらずそれをここでかと思ってしまうし、何より開店時間が不安定という致命的欠陥がある。5駅くらい都心側に行けば、街道沿いに気の利いたショットバーがあったりするんだがなぁ。

 結局、本屋に寄った後に前を通ると、偶然にもDが開いていた。移転してから初めての訪店なので、多分2年ぶりくらいではないか。殺風景なビルの吹きっ晒しの外階段に入口がある。目的のエク(独ビール)がなく、フィディックが15年のみだったので(…)リベットにした事を除けば、まあ相変わらず悪くはない。もっとも父親仲間と何度か行ったせいもあってか話題は育児や学童クラブの事に。あまりそういう気分でもなく、中途半端な気持ちのまま帰宅。


読書 山崎ナオコーラ「論理と感性は相反しない」講談社文庫

読み進みながらふざけた短編集だなぁと思ったら、きちんと仕事でふざけているのらしい。全編書き下ろしとのことだが、確かに連載にはならないなこれでは。自らがモチーフと思しき矢野マユミズ改め矢野マユミミズなんかいきなり2/3辺りで死後の作品集出版の話だもんなぁ。


小隊司令部発

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