歳上の美女とお近づきになる設定2012年05月14日

 久しぶりにPePeのセガフレドに寄る。随分前に、すぐ真向かいにある同じテナントの花屋が釣銭不足の時に両替を頼んだら断られたことがあり、心証が悪くて少し遠ざかっていた。あの店員ももういない様だった。

  それなりの時間なのでビールを頼む。いや、そのために入ったのだったか。

 丁度斜向かいの辺りに、空いているオーバルテーブルの一画に座っている女性がいた。小柄で細身の、ちょっと年齢が分からない女性。分からないと言っても私より十は歳上だろう。しかし綺麗で上品で艶やかなのである。身なりも結構良い。ブランド名の入った紙袋が幾つか見えるので買い物帰りだろうか。しかし奥様という感じでもない。第一、買い物帰りのマダムは白ワインを飲みながら手帳を繰っていたりしないだろう。とは言え水商売風でもなく、なにか商売をしている人なのだろうと想像したりする。

 私は割に、こういう雰囲気の女性がタイプらしい。まあ、好きになってしまってもまず上手くいくものでもないが。学生の頃からそうだった気がする。初めは気にされるのだが、実のところ私自体がそういう女性の好むタイプとは違うらしいと後から向こうが気付く。大概上手くフェードアウトされてしまう。追うのはスマートではないし、スマートでない接し方自体が彼女達には合わない。上手くできている。

 そんなことをあれこれ考えていたら、突然こちらの方を見て満面の笑み。なんだどうしたと思ったら、私の隣の男性に向かってだった。彼女と同じ歳位で年齢相応の極めて普通の人。但し身なりは良い。知り合いらしかった。そういえば、こんな感じの人達は銀座によくいるな。いずれにしても世界が違うという感じか。

 しかし何にせよ、身なりの良い艶やかでいて上品で十は歳上の美女とお近づきになる機会というのは、ちょっと想像が付かない。あれこれと妄想を膨らませながら、もとい小説の設定を考えながら、難しい顔をしてビールを呑むのだった。

小隊司令部発

←HTMLのアーカイブ版はこちら。ブログのコメントは、いつでもいつのにでも大歓迎。また、BBS「連絡所」もあるのでご利用を。