足下を見る2012年05月25日

 「足下を見る」というのは、履き物を見てその人の品定めをするというのが語源だと思っていたのだが、実は籠かきなどが旅人の足取りを見て疲れ具合を計り値段を決めたのが語源だそうだ。なんだ、良い靴履いてないと宿に泊まれないって話じゃなかったのか。お恥ずかしい限りで。

 というところで改めて自分の靴を眺め、磨き始めたりして。磨きながら、靴もそうだがベルトというのも同様に気を付けないとなと思う。

 やや混んだ電車の座席では、丁度目の高さには他人様の腰辺りが見える訳だが、スーツ姿のベルトのなんと様々な事か。

 まず、いかにもどうでも良さげな物の多いこと。ノベルティですらなさそうな自動車メーカーのロゴ入りや、明らかにライセンスの関係なさそうなブランドマークの付いた物。巧妙な感じも一切無く、メッキの色からしてユニクロメッキや安い金属モデルガン(昔はよくあった)の様な安っぽい色だったりする。多少身なりが良くても、ベルトが不釣り合いな人は意外に多い。

 それから手入れが悪い場合も結構ある。靴の手入れは何かの象徴らしくそれなりなされている事が多いが、ベルトは割合におざなりである。金具のメッキが曇っているとか、妙な模様だなとよくよく見ると黴びていたりすることもある。そこまで極端でなくとも、穴の位置が変わって、前の穴が酷く崩れているのはよく見掛ける。これはもう買い換え時だろうにという状態である。

 というのは、ある時目にした他人のベルトが気になってから気にして見ている…というのではなくて、自分のベルトが妙に捻れている事に気付き買い換えてから気になりだした。他のはどうかと見てみると、メッキが曇っていた。確かに安物ではあるが、これはみっともない。取り急ぎ古歯ブラシで擦り、後日ピカールで磨いた。

 几帳面なのではなく、ある日急に気になる。但しすぐ忘れてしまうのである。言ってみればこの記事自体が備忘録だとも言える。次にベルトの手入れをするのは来年だろうか。

小隊司令部発

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