謎仕様ガルパン・ヘッツァー購入2013年09月01日

 「パンツァーフォー」という台詞で、私は眼帯の厳つい軍人を思い浮かべるのだが、いま時代変わってそれは女子高生の台詞となり、加えて空前の戦車模型ブームだそうである。アニメ「ガールズアンドパンツァー」のヒット故だが、だからと言ってそんなに売れる物なのか。今の戦車プラモは高価で精密な製品が主で、初心者がおいそれと手を出せる代物ではないはずだが。

 軽駆逐戦車ヘッツァーは、駆逐と言っても積極的に敵を追い回して排除するのではなく、チームで待ち伏せして敵を集中撃破するための戦車である。華は無いが好きな戦車で、本は勿論、組まないくせに模型も、つい買ってしまう。そしてこれがアニメの公式模型として発売されていた。

 自分が模型に熱中していたのは30年も昔で、基礎知識もその頃止まり。最近のメーカーはよく知らない。プラッツが輸入販売代理店なのは知っていたが、サイバーホビーが香港ドラゴンのサブブランドというのはこの製品を買ってから調べて知った次第。

 さて、公式模型シリーズは、型のリスク無しでの協力を求めて実現したとは聞くが、このヘッツァーは謎が多いのだった。

 ヘッツァーは作中の様に38(t)の上半分を交換して出来る訳ではないが、作品世界上別に良いだろう。ただそうならば前期型であるのが自然だと思うが、アニメ設定では中期型等が混ざった物になっている。いや、そこもどうでも良いとしよう。

 気になるのはこの公式模型が前期型だという事だ。ドラゴン製品に中期型が無いなら分るが、作中とほぼ同じ中期型を過去に出していたのである(そしてなぜか私は買うだけ買っていた)。製品の中身はそれにすれば良かったのではないか。

 あるいは企画段階では初期型だったのかも知れない。いろんな大人の事情もあるだろうし、買うのは大体が大人だから問題ないとは思うが。

 で、模型の記事なのに組み立てないとかの方が問題ありか!?


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旧版『黒騎士物語』月刊ホビージャパン1985年2月号別冊。そもそも私はこの作品を本誌の連載で読んでいた世代である。

『MOTORBUCH Band14 Leichete Jagdpanzer』(1992年)。小林源文閣下によれば国内で入手可能なヘッツァー資料の最高峰は『MOTORBUCH Band11 Die Panzer-Kampfwagen 35(t) und 38(t) und ihre Abarten』(1980年)であるとのことだが残念ながら未入手。後に発行されたこちらでも、束の半分100P程をヘッツァーに割いており中々の資料と思われる。

ヘッツァーの原型は38(t)ではなく、その発展型としてメーカーBMM社が提案していた38(t)n.A.の方だった。試作車ということもあり佇まいからして38(t)と違い過ぎるが、シャーシの寸法も違う。


プラッツ/サイバーホビー「1/35ガールズ&パンツァーシリーズ 38(t)戦車改 (ヘッツァー仕様)カメさんチームver.」 中身はドラゴンの前期型。シリーズで箱を揃えるためか、中身の割に異様にでかい。なぜか1,900円という超激安価だったので購入。定価は5,040円。箱とデカール類など印刷物の違いだけでドラゴンの倍額?


ハセガワ/ドラゴンモデルズ「JAGDPANZER FAMMPANZER 38, MID PRODUCTION」 中期型と火炎放射車のコンパチ。だからってなんだこの製品名。確か当時は旧いタミヤ後期型しかなく(現行は中期型)、ヘッツァーのモデル化なんてそうないだろうと思い、組む気もないのに購入。購入価格2,600円。


前期型と中期型の大きな違いは防盾と転輪。それぞれ右が前期型。ガルパン戦車は架空の物だから何でも良いって言えば何でも良いが、設定があるのだからそれに位は沿えば良いのに。

読書 三浦しをん「天国旅行」新潮文庫

「心中」を共通テーマにした短編集。自殺か自死かとか言ってる場合ではない。なにせ単なる人殺しでも「無理心中」である。余程人が傷つく。そういや自決や自害が話題にならんのは何でだ?


小隊司令部発

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