靴底補修剤な週末2014年10月26日

 日常的に革靴を履く人の中に、靴底の補修を自分でやる人はどれ位いるのだろう。電車内でもつい人の足許を見てしまう。私は磨り減った踵くらいなら自分で直す。専門の補修屋に出さねばならない程の靴を履いていないという事でもあるが、言うまでもなく自分でやるのが好きな性分なのである。

 また革靴の靴底を補修した。それにしてもこの靴、何度靴底の補修をしているだろう。例によって本欄の記録を見ると、この靴は'13年10月に記事があった。記録は取っておく物だな。ブログ記事にして公開する必要性はともあれ。

 ところで今回は今までと異なるところがある。それは使用した補修剤が違うという点だ。

 今まではセメダイン「シューズドクターN」を使っていた。ブランド的にも安心だし、いつも利用するDIY屋に常備されているし、実際使って何の不満不具合もない。ところが今回、半年程前に使い半分程残っていた物を使おうとしたら、固まっていて使えなくなっていた。

 この手の補修剤は硬化に1日掛かるので、その週末の予定から逆算すると土曜の午前中に使いたかった。DIY屋まで走る時間が勿体なく、より近い西友にも当然あると思い行ってみたら、なんと扱いがなかった。

 代わりに置かれていた同種の補修剤が「シューグー」だった。米国製の様だが使い勝手は同様の物だったのでそれを買った。調べると種類も多く、私の認識がないだけでシェアも大きいのかも知れない。「シューズドクターN」と比べると意外に同梱品が大分異なった。ヤスリとヘラが木製で、型取りプレートに類する物がない。そして何成分自体も違っていた(欄外…多いよ!)。

 使ってみてその違いを端的に記すと…
1)容量多く高価
2)肉痩せ多い
3)はるかに香料臭い
4)注型時糸を引く位粘り作業しづらい

ドライバーも刺さらない固まり具合で諦めた。

いかにもアメリカンだが米国製は中身だけ。

一度目注型。ざっくり引けてますな。

三度目仕上がり。よく出来ました。

 …なんか散々だな(苦笑)。実は3)が一番辛い。玄関(屋内)で作業できないからだ。仕上がりは大差ない。耐久性などはまたいずれ改めて。

「シューグー」国際技術貿易(輸入・パッケージング)/EPMAR(製造)
主力商品の「シューグー(SHOE GOO)」は3色の色違いがあり(黒/白/アメ)100g。主材は未加硫炭化水素樹脂と合成ゴム。溶剤は四塩化エチレンの記載がパッケージにあるが、業者向けデータシート(英文)ではキシレンとエチルベンゼンが微量に含まれる。
同パッケージで靴用品のコロンブスでも取り扱われている。関連商品にはスポーツ用品向け「シューグーDF」「スポーツグー」の他、自動車用ケミカルのホルツ共同開発「モーターグー」(「シューグー」の小容量50g黒色「シューグーミニ」と同一品らしい)や、ラジコンのキョーシンデベロップメント共同開発「RCグー」がある。
これらは全て溶剤を使用しており自然硬化(半日から1日掛かる)させるが、「シューグーS(スピード)」だけ熱硬化型で、ドライヤーや熱湯で温めて5〜10分で硬化させる。ただパッケージも成分も全然違うので、これは同社取引先サンスター技研製「ペンギンシール」のOEMではないかと思われる。

「シューズドクターN」セメダイン
純国産で感覚的にはこちらの方がよく見掛ける。暫く愛用している。色違い3種(黒/白/茶)で容量は50mlのみ。種類が特殊ポリウレタン系とあるだけで詳しい説明はない。製品データシートによれば主材はウレタン樹脂(60-70%)。「無溶剤タイプ」を謳っているが、ジイソシアネート溶剤を20-30%使用。硬化剤はメチレンビス(1.4%)。

小隊司令部発

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