5坪の夏、冷やし油そばではない選択2016年09月18日

 油そばの店の中には、夏季に冷やし油そばなるメニューを供するところが多々ある。油そば自体は熱盛りの麺にタレを絡めて食べる物なので、つけ麺の熱盛りなどと同等で、ラーメンの様にスープたっぷりのメニュー程には熱々な食べ物ではない。しかし名称のイメージが、どうしても熱くて油っこくて夏向きでない印象を与えるのだろう。だから多くの油そばの店では夏に「冷やし始めました」とやるのかもしれない。

 そんな分析はともかく実は私は、麺を冷やした油そばで、旨いものに当たった事がない。なんでだろう。何か他にやり様はあるはずだが、正直これなら普通に冷やし中華で良いだろうと思えてしまう場合が多い。

 そんな中、何につけ考え過ぎてしまいがちなこちらのお店ではどうだったかというと、なんと、季節の限定メニューは冷麺だった。しかも、あの太い中華麺で冷麺と称するのかと思ったら、なんと正統派の冷麺だった。 [右]季節メニュー冷麺750円(写真はちょい辛)

 ご存知の方はご存知の通り、こちらの麺の仕入れ先は盛岡の中野製麺。麺も本場の冷麺用の麺となっていた。

 麺ありきで書いてしまいがちだが、冷麺はスープを楽しむものとも言われるので、まずひと啜りから始めると、これがなかなか。というか、季節メニュー用に両方作るのはそれはそれで大変だったのではないかとも。

 ピリ辛という選択肢もあり両方試したが、それも美味しいのだが、ただキムチが入るだけではないので、スープを楽しむ向きにはノーマルの方が良いのかもとは思った。

 旨いんだけど、これが通年あると油そば専門店というのがブレる気もするし季節メニューで良いのかもしれない。きっと冬は冬で何か考えてくれるのでしょうし。

 季節メニューの話が季節の終わりになってしまい申し訳ない。

“武蔵野油そば文化圏”の拡大を目論む 田無「油そば5坪」


小隊司令部発

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