識別と学習と記憶2017年03月10日

 街中で知り合いに出会した時に先に気が付くのは大抵自分の方だ。しかし、知り合いかと一瞬思うのだが、年齢が全然違っておりすぐに別人だと認識し直すというような事も多い。勘違いしたその相手というのは、大概が自分が過去にその人を知っていた時の記憶の歳なので、結果として随分と若い人相手にそう思ってしまう様である。世の中には似た人が多いのだろうか。あるいは私は他人に対する識別能力が著しく劣るのかも知れない。

 だがこういう経験自体は、誰にでもよくある事ではないかという気もする。例えば夢の中で。

 意外な場所で意外な相手と出会す。大して親しくもないのに、懐かしい友達かのように話し掛ける自分。何話し掛けてんだと思うのに、相手も待ち合わせていたかのように振る舞う。尤も、そういう相手と行く先には、大抵トラブルが待っている。そういう意味では学習能力も著しく劣るのかも知れない。

 夢の中の出来事は荒唐無稽な様でいて、不思議と進行が予知可能だったりする。何せ自分の頭の中のことだから当然と言えば当然か。但し直前までは分からない。「これは下に落ちるな」とかそういう事は直前に分かる。だから大抵落ちてしまう。そういう意味では学習能力があっても不可避だという気もする。

 血液型話と同様に、夢占いも酒席でのネタみたいなものだ。だから結局下世話な話になるのだと思う。フロイトやユングは呑みながら書いていたんじゃないかな。自分の夢も下世話な展開を見せることもあるが、夢の常としてまあまず成就しない。何の話だっけ。

 10年単位で会っていなかった古い顔見知りに現実で続けて出会すことが最近あった。昔通った店の人が独立してやっている店に通う様になったからだ。昔の常連が来ている。前段の様な感覚だと、皆老けて見えて当然だが、しかし不思議とそういう印象がない。いざ面と向かうと、記憶の自動修正でも掛かるのだろうか。

 相手もそうだと良いんだがなぁ。

小隊司令部発

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