取りあえず、にこやか。2009年10月02日

 面識のない風俗嬢のブログに行き当たった。知り合いのリンクづてに辿り着いたのだが経緯は失念。

 彼女の口癖は「取りあえずやっとく?」だそうだ。言われてみたい気も…いや、取りあえず断るか。

 同じ取りあえずでも誰かに「取りあえず飲ってく?」と言われたら乗るだろうか? そもそも誰が私にそんなこと言うんだ。呑みたきゃ1人で呑みに行くさ。だからまあ、問い掛けではなく自分自身で「取りあえず寄ってく」はある。

 そんなことを考えながら歩いていたので、店に入るなり「取りあえず寄ってみた」と言ってしまう。とは言え実はあまり体調が芳しくない。だからこそ「取りあえず」だとも言える。「体調が芳しくないが、取りあえず寄ってみた」とか「財布の中身が心許ないが、取りあえず寄ってみた」とか。そんな感じである。それならそもそも酒場になぞ行かなければ良いのではあるが。

 「すぐ出るけど、取りあえず寄ってみた」というのもある。そういう時は店に鞄などを預けてG街とか、あるいはもっとアレなところとか行ったりする。いつも預かってくれてありがとう。誌面にて失礼ですが御礼申し上げます。鞄、重いし、PC入ってるし、持ってない方がキャッチに声掛けられにくいしね。酒場で鞄を預かるだなんてどれ程通ってるんだという話だが。

 ところでデフォルトが顰め面の私だが、盛り場ではそれはむしろ隙を見せている気がする。なので盛り場を歩く時は、とりあえず口角を上げる。キャッチに動線ブロックされてもにやにやして目を合わすだけで諦めてくれることが多いし、その方がスマートだろう。歌舞伎町某所の顔見知り諸兄も、そういえばにやにや顔が多い気もする。

 しかしそれでも、通常時はどうしても顰め面の私である。そもそも「にこやかな自分」というのはどうにもしっくりこない。だから終始にこやかな人に会うととても感心してしまう。

 私もビールを呑んでいる間はにこやかなんだが。
取りあえずカット的に某所前。

読書 井上荒野「学園のパーシモン」文春文庫

閉鎖的なミッション系共学校が舞台。園長先生の危篤話が怠惰なスパイラルを変化させる。“学園物”かと思えど、そこはちゃんと井上荒野だった。しかしこれは何かの例え話か? ラストシーンが映画的。


小隊司令部発

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