JEDIフロントフォークの問題?2009年02月18日

 前回の自転車ネタではJEDIの前輪のシミー(ブレ)について書いたが、それとは別の原因で、急ブレーキで転ける危険性が高いと訴える情報があった。前回同様JEDIではなく、同じ独特の形状をしたFフォークを持つBD-1に関しての情報だが。

 そこには「キャスターオフセットが足りないために安定性に欠ける」と書かれていた。小径タイヤと特殊なサスのためにジャックナイフになり易いというのはわからないでもない。私はそうまで激しい急制動をしたことがないので体験はしていないが。自転車の急制動時には体重移動で重心を後ろに持って行くのが基本の運転法であり、ものの本ではサドルの後ろに腰を落とせとまで書かれており、それである程度はカバーできるだろう。

 余談だが、余所にはそこから転じて「キャスターオフセットが足りないから直進安定性に欠ける」という記述がいくつかあった。これは逆ではないか。詳しくはイラストを参照していただければと思う。このフォークのオフセットは少なめだが、直進安定性は、キャスターオフセットが少ない方が増す理屈ではないか。

 ちなみにBD-1もJEDIも製造は同じパシフィック社だが、車輪径が異なりブレーキダボの位置は異なるが寸法は同じだそうである。ステムも共用なのでJEDIのハンドルが高過ぎるというのはそのため。車輪径が大きいとトレイルは増えるので、18"のBD-1よりは20"のJEDIの方が直進安定性はあることになる。

 ところで、そのパシフィックのOEMについての疑問。タルタルーガType-Sは明らかに日本人吉松氏の設計だが、全く同じ筐体がルイガノにもパシフィックにもあった(今は異なる)。専門誌のインタビュー記事でグリーングループ鈴木氏にその点を突っ込まれてお茶を濁すようなシーンがあった。更に多くのブランドで出ているBD-1系も設計はR&M社だと思うが、改良などは誰がどう行っているのだろうか。


1)キャスター角によってトレイルが生じる。
2)トレイルによって、進行する力で前輪が引っ張られて、直進性が増す。
3)トレイルがあり過ぎるとハンドルが切れにくくなる。
4)キャスターオフセットを設ける事によってトレイルを調整する。

読書 「yom yom vol.9」新潮社

 また買ってしまった「yom yom」。内容を悪く言っているのではない。むしろよく読んでいる作家が書いていることが多くて外れが少ない。

 しかし、それでも、この体裁はなぁ。その上表2からの広告は「資生堂TSUBAKI」で、表3は「ヒステリックグラマー」だからなぁ。私の様な中年男性は手に取るなと言わんばかりである。

 重松清「ルドルフとヒゲをなくしたサンタクロース」と井上荒野「お話の時間」は、私にとっての定番作家なので、文芸誌は出会いのためというスタンスからして邪道なのだが、安心して読める作品もあって欲しい。

 大島真寿美「天国は待ってくれる」はどうやら連載だった様だ。以前読んだ作品と同じ登場人物だった。自分が珍しく記事で引用したことがあり覚えていた。

 初めて乃南アサを読んだが、「毛糸玉を買って」は悪くなかった。今度試しに文庫を読んでみるかな。

 阿川佐和子はエッセイしか読んだことがなかったが「嫉妬の距離」は意外に面白かった。

 最後に近藤史恵「スピードの果て」。ロードレーサーの主人公に、リアルな路上の描写で、これは本人も乗ってるんだろうなぁ位に思っていたら、「サクリファイス」を書いた人だった。文章自体も結構良かった。


小隊司令部発

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