自転車特集2009年10月26日

 「ブームの影響か、一般誌での自転車特集が目に付く」という様な事を書こうとして、不意に一般誌という分類がどう規定されていたか疑問に思った。

 「一般誌」は「市販目的の雑誌全般」の事であり、対比される「団体・協会誌」や「企業誌」(共に非売品)、あるいは「同人誌」とは、発行目的や配布方法の違いで分別される。つまり自転車専門誌も一般誌に変わりない。専業者のくせに言葉の意味を漠然としか捉えていなかった。

 冒頭からの恥晒しで何も偉そうなことが書けないが、今回は自分の読んだ雑誌の自転車特集について。

 ファッション+自転車や、クルマ+自転車という組み合わせは割に見掛ける。その辺の意味では今書店に並んでいる『ターザン』('09年10/28号)の、フィットネス+自転車という組み合わせは真っ当な感じがする。ただ今まで全く手にも取らなかった雑誌なので、自分に違和感があるだけだ。イラストが大友克洋だから買った。意外にバラエティに富んだ内容だったが文体がちょっと…。

 『週刊ダイヤモンド』('09年9/26号)は驚いた。流行やステイタスを追うのとはベクトルの違う経済誌だからだ。誌面もおざなりにサイクルウェアの美女や流麗な売れ筋スポーツ車が来るのではなく、誌面の大半を埋め尽くすグラフで始まる。交通インフラとしての自転車についても考えられている。

 最後も分類上は一般誌である。盛岡のタウン誌『街 もりおか』('09年5月号)。本文単色の小さな雑誌だが、疋田智や小泉ネロなど自転車著名人を押さえた上で、岩手大の名誉教授が本格派な自転車歴を披露したり県の建設部交通政務課の人が道路行政を語ったり、なかなかに本気の特集になっていた。調べると、編集長である作家の斎藤純氏は「盛岡自転車会議」の代表でもあり、『盛岡タイムス』に「自転車びより」を連載している。

 こんな風に自転車のことが書かれているとつい読んでしまうのだが、自転車専門誌は買っていないというのも矛盾しているか。

『街 もりおか』についてはもっと前に触れるつもりだったが機を逸していた。我が家にとって盛岡と言えばベアレン醸造所の地であるが、実は同社のSさんが私が自転車に凝っている話を覚えてくださっており、妻の注文したビールに同梱してくださったのだ。感謝。


小隊司令部発

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