「雨」のその後2010年06月10日

 週の初め“適度な時間帯”にBBLを訪れる。お客はS女史一人。そこで店主ふる君と3人で本欄の話になる。彼女はここ暫くまとめ読みをしているということだった。平生、人のブログやらは読まないのだと言っていたのではあるが、それで半月スパンなのか。

 このところの本欄は、随筆ではなく掌編が多かったが、彼女は「可能性」が気に入ってくれたとか。ああいうのは笑いのセンスが合っていれば万人向けなのかも。

 その意味では「雨」に全く知らない方からコメントが付いていたのは珍しいねという話になる。小説創作のコミュニティの方らしいコメントをいただいた。

 他にはメールで「切な過ぎて読んでる方がナーバスになるよ」という感想をいただく。「雨」というお題では、私はああいうのしか思い浮かばない。「経験じゃないか?」というコメントもあったが、現在の自分に近づけて恋愛を考えれば、自然と不倫話になってしまうというだけの話なんである。他意はない。

 「自分の部屋なのに、窓際で服を脱ぐ女に共感できない」というのもあり。しかし「セックスの時は、ベッドサイドでは服を脱がない」と言っていた女性がいたので、窓際で脱ぎたがっても不思議はないかなとは思うんだが。まあそれは良いか。

 一番しまったと思ったのは、「またヨリコですよね」だった。「同じ人かと思っちゃいましたよ」と言われて、それは極端にしても、まあ被っちゃまずいわなと思った次第。ちなみにわざわざ書くこともないが、私にヨリコという知り合いはいない。

 文章に関わる人間を、書く人・書かせる人・評する人に分けるとすると、私は、仕事上は書かせる人であるわけだが、評する人にはなかなかなれない。両者は似ているようだけど結構違う。その意味に於いて、評するのはなかなか難しい事だなと思う。褒め殺しのようなレトリックの羅列に陥るくらいなら「上手いね」とか「暗いな」「エッチ」の方がまだ気持ちが良いかも。


読書 小川 糸 万城目 学 他「スタートライン 始まりをめぐる19の物語」幻冬舎文庫

雑誌「パピルス」に掲載された19人の作家による掌編集。と言っても加筆訂正が個々に異なるためか長さはまちまち。揃えた方が良いのに。それはともかくこれだけ作品があると、また読みたいのと敬して遠ざけようというのをいちいち覚えられない。メモして挟んでおくべきだった。掌編だと作家の個性より話自体の方に目が行きがちで、判断難しいかも。気に入るのは結局、三崎亜記や伊藤たかみといった既読作家だったりした。


小隊司令部発

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