「膝枕」(掌編)2010年07月23日

「へぇ。智也さん膝枕して貰ったことないんだ。してあげようか?」
「どこで?」そこからがそもそも思い付かない。
「公園のベンチ。この先にあるし」
「いや、いい。いいよ。して欲しくて言っている訳じゃないんだ」
「遠慮なの? それ」と、また前を見たままくすりと笑う。
 遠慮なのだろうか。確かにずっと身を預けられるのは負担じゃないかと思う。腕枕の時は概ね自分も寝てしまったり、そもそも姿勢が同じ仰向けだから身を預ける預けられるという程のことは感じないが、膝枕は違う。
「それに、屋外で真上の空を見上げるのって不安にならないか?」
「あたしがいても? それに膝枕ってあまり真上を向かないものでしょ。ずっと向き合ってるの?」
「あ、そうか」
「どれだけラブラブなのよ」
「ははは」

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 出口、らしきものこの作品は、mixiの「お題に合わせて短編小説を書こう」コミュのお題「緑陰」に参加。字数制限はコミュの仮規定2000字に準拠。


読書 小山薫堂「フィルム」講談社文庫

FMでパーソナリティとしての小山薫堂は知っていたけど、こういう小説を書くのだと。「ラブ・イズ……」の老婆・絹江があまりにいい女で素敵過ぎる。だからって今回の自分の創作をそれに準えたわけではないが(苦笑)。


小隊司令部発

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