掌編「幸せの星空」2010年08月18日

「あなたは本当の星空を見たことがないでしょう」と恵美子が言う。僕を見る目には哀れみの色さえ浮かんでいる。

 さて、こういう時はどうすれば良い? 「“本当の星空”というのはどんなにか素晴らしいだろうね」と彼女の瞳を見つめながら話を振り、彼女に好きなだけ旅行先で見た荘厳な星空や故郷の美しい星空にでもついて語って貰えば良いだろうか? それが最もスマートだろう。

 しかし、今の僕はとてもそんな気持ちにはなれない。

本文はこちら


 出口、らしきものこの作品は、mixiの「お題に合わせて短編小説を書こう」コミュのお題「星空」に参加。字数制限はコミュの仮規定2000字に準拠。

 


読書 堀江敏幸「めぐらし屋」新潮文庫

既読の割と気に入った作家なのに挫折気味。まだ読了していない。主人公を「さん」付けするというのが“生理的に”駄目なのだと思うし、そもそもがこの人の描く女性が駄目なんじゃなかろうかと。


小隊司令部発

本欄はサイト内の各コンテンツの更新とは別に、概ね2〜5日毎に更新中。バックナンバーは「公文書」でもどうぞ。ブログ部分は「人気ブログランキング」に自転車カテゴリーで参加中。ワンクリックのご協力を。