この時期、電車内や駅で少しアンバランスな格好の人をしばしば見掛け始める。普通のスーツ姿でサングラスを掛けている。それもロールシャッハテストの“羽根を広げた蛾か何か”みたいなデザインの物である。行楽地やスキー場辺りなら溶け込むのだろうが、朝の山手線ではかなり浮く。確かに普段使いのサングラスがあるという人もそう多くないのだろう。
晴れ渡る夏の高原で豊かに水を讃えた湖面の光というのも眩しいだろうが、街中にはギラギラと光を反射する物が多い。全面ガラスのビルに反射する光というのも角度が角度だけに唐突で鬱陶しい。
通勤時、乗る時間はバラバラだが、乗換駅ではプラットホームの決まった場所から乗る。その場所の正面の看板から、今年度に入った辺りだったと思うが広告が取り払われた。全寮制の学校の広告だったと思うが、毎日正面に立ちながらも何という名前だったか思い出せない。それはともかく、不況のせいだろうかこの枠がいつまでも埋まらない。JRは大抵そういう場合、多少広告料の優遇でもするのか系列のホテルなどの広告を掲出するか、その枠を管理する系列の広告代理店自身が自社の企業広告を仮に出したりしている。しかしこのスペースはどうしたことかもう数ヶ月真っ白なままだ。
比喩として「真っ白」なのではなく、本当に白いシートで全面カバーされている。朝のプラットホームで、真っ正面に足下から見上げる高さの辺りまで真っ白い壁があるとどうだろう。これはかなり眩しい。
通常、仕事中以外は緑のカラーグラスを掛けているのだが、さすがにこれでは足りない。もっと濃い色の物というと、顔の側面まで回り込む自転車用か、細いラインの遊び用くらい。つまりどちらも普段使いではないのだ。
また、それらも掛け替えで持つとなると、直行や直帰の際には都合3本も眼鏡を持ち歩くことになる。それはさすがに煩わしい。 |
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