酒場と年度末明け2010年04月01日

 酒場に通う人というのには、概ねパターンがある。呑む酒の種類銘柄は言うまでもなく、出没する時間帯も決まっている事が多い様に思う。

 酒場の時間というのは、私は3つに大別できると思う。早い時間と、遅い時間、そして酷い時間である。

 早い時間というのは、開店から8時辺りまで。この時間に呑めるというのは、定時上がりであるのは言うまでもなく、直帰であることも多い。新宿や銀座に近い得意先であればベストだが、そうでない場合も、それはそれで楽しい。というのも、この時間帯は開発に適しているからである。勿論、開店と同時では店も調子が出ていなかったり、下手をすると準備が万全でないこともあったりするだろう。しかしそうでなければ、余裕のある応対を得られたり、何より印象に残しやすかったりする。そして、外してしまった場合もやり直しが利く。

 それより遅い時間の8時から終電までは酒場にとってのゴールデンタイムだ。躊躇なく人恋しい時に酒場へ繰り出すには丁度良いし、逆に一人になりたい時にも丁度良い。自分にとって間合いの取れている酒場では、構ってもくれ、放っておいてくれもする。

 そして大概の店でコアになるのが、終電以降の、まともな勤め人が呑んでいてはいけない様な時間。店によっては見知った顔が多い。まあこの時間に一見客で溢れる店というのは、気持ち悪いし居心地も悪かろうと思う。私も、終電以降に初めての店に入ることは滅多にない。

 ちなみに、何事にも例外はあり、どの時間帯でも見掛ける人というのがあったりする。まあ、他人の話ではなく、それは私自身の事なのだが。

 年度末には素面で酷い時間にBBLに現れる事が多い。タクシーで歌舞伎町に辿り着き、ひと心地付けて帰るのである。今年は差ほどでもないですねと店主に指摘を受けたが、それで今年の景気が云々と考えるより、そうか随分通っているものなぁと、まず思う辺りがどうにも。

読書 吉行淳之介「吉行淳之介自身による吉行淳之介 なんのせいか」
ランダムハウス講談社文庫

今日4月1日は吉行淳之介が生まれた日である。但しそれは戸籍上のことであって、実は父エイスケの嘘の届出であったという。嘘を洒落と見られる人間は洒落た者であると思うが、私自身は洒落者でも誠実でもなく、下らない嘘を日々垂れて生きており、残念な気持ちになることしばしばである。


小隊司令部発

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