どこで呑んでる? ― 2006年08月19日
酒呑み同士だと、どの辺で呑んでいますかと「ベース」を訊かれることがある。私の場合は「銀座」と答えることが多い。回数や使った額とは関係ない。まあ、そちらの方も自分なりには結構なものだが…。場所が場所だけに相手が過度に「それは豪勢な」という反応をすると、「いやショット呑みのスタンドバーですよ」などと何やら言い訳じみた説明をする。と書けば、当然行く店はひとつだけなのだが。 見栄ではなく、どこか一つの街でしか呑めないとしたら選ぶのは銀座だろうなぁと思う。カウンターに背を持たれ掛けて、ビールをやりながら通りを行き交う人々を眺めているだけで充分楽しい。そういう街はあまりないし、そういう呑み方が出来るのは、私にはMODしか思い当たらない。 「立ち呑み」が流行っていると言われて久しいが、その割に銀座であまり見掛けない気がするのは単に私の行動範囲の狭さ故なのかも知れない。なにせ銀座で呑むとなったらMODに行き、転戦するときは他の街に移ってしまうのだから。 昨今の「立ち呑み」ブームは、飲食業のマーケ的には旧末広町(新宿3丁目)に端を発したものであろうが、あまりぞっとしない感じである。別に酒場で人様に"再生"されたくはない。勤め先が神田にあり、実のところその手の店は幾らでもあるがあまり入りたいとは思わない。マスコミはこぞって"サラリーマンの癒しの空間"みたいなのをでっち上げてくれているが、何が嬉しくて酒を呑む時までそんな満員列車みたいな所へ自ら入らなければならんのだ。とまあ、要するにひねくれ者なのだということであろうが。 銀座はまず高いだろうという印象があるためか、外からまる見えのスタンドバーでもあまり気安くは客が入ってこない。そのためか最近MODは"見やすいメニュー"を表に出しているが、それであまり流行られても厭だなぁと複雑な心境である。 |
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