「お前らが、かよ。」2007年09月05日

 先日H嬢が「最近は“お話”は書いてないんですか」という様なことを訊いてきた。

 「あー、書いてるのを忘れるんだよね。書きかけで忘れちゃうんだよ」。

 「駄目じゃないですか」。

 そうだ。駄目だ。向上心のない奴は駄目だ。…って台詞の出典も忘れている様では駄目だ。そんな訳で書きかけて放ったらかしだった掌編(?)の一つを引っ張り出した。

 で、仕上げた次第で。

 これを書いていた時の私は何だったんでしょうねぇ。別に自分のストレスをぶつけていた訳ではないのだが、書き上がってみれば随分な話だなぁ。

 よく喜劇のパターンで、しょうもなく畳み掛けるように「失敗」をしてしまう人の出てくる話があるが、あれが「失敗」でなく「憎悪」であったりするとどうなのかなと、まあ書き始めてからだが、考えた。

 でもこんなんで何枚も読んでられないよな。てな訳で原稿用紙4枚というバランスである。よろしければ暫しお付き合いを。

出口らしきもの「お前らが、かよ。」


読書 井上荒野「だりや荘」文春文庫

嘘のない男女関係は嘘だと思うが、一方嘘そのものがあまりに自覚的であるのも嘘っぽい。その意味でこの登場人物達の嘘はリアルだという気がする。


小隊司令部発

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