片付け2013年06月18日

 デスクトップにある仕事用でないフォルダを久しぶりに開く。勿論仕事ばかりしていた訳ではない。単に、そのフォルダを開いていなかっただけだ。私にはそういう所がある。例えばいつも着ているジャケットなのだけど、いくつかのポケットは全く使っていなくて、ある日気付いたら去年の買い物のレシートが出て来るとか。それが何かのチケットの半券などならロマンチックだが、生憎私はあまりそういうのに縁がないらしい。スコッチ2本を酒屋で買った時のレシートだった。紙幣だったら良かったのに、とか言うのもスタイリッシュじゃなくて良くないな。

 さて、ではそのフォルダから何が出て来たかと言うと、随分前に書いたトイガンのレポートだった(ロマンチックでもスタイリッシュでもない)。新製品の速報レポートの様な即時性のあるものでもないので、情報が古くなっている訳ではない。ただ、その時の貰い物についての記事だから、今さら公開するのも間が抜けている。9割方出来上がっていて1600字もあった。何かが致命的に足りない訳でなく、写真を撮るのが面倒だな位のハードルである気がするが、そのまま忘れていた。

 私にはそういう所がある。というか、万事そうだという気もする。

 物を集めるとか、物を棄てられないとかいう習性は多かれ少なかれ身に覚えのある方も多いだろうが(そして本欄読者諸兄には特に多いだろうが)、私にはそれを忘れてしまうという習性もある。

 ただ、振り返りそういう物の山を眺める時、若い頃はただ楽しく、少し前まではただ懐かしく思ったのだが、最近になり「ああ、何か面倒くさいな」と思う様になった。「形ある物はいずれ壊れ」て諸行が無常ならば、これにもそれにも意味が無い。

 しかし、諸行が無常であるならば、逆に無の状態もいずれ終わるということではないか。そうでなければ希望も何も無いしな。

 部屋の片付けを始めると、まあ大抵そういう事を考えてしまうのだが。


小隊司令部発

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