13+7=202006年10月11日

 秋の週末は何かとイベントが入っている。2週続いた娘達の運動会が終わりほっとしていたが、この連休には法事があった。

 父の十三回忌と祖母の七回忌を一緒に行う。と言っても例によってほとんどは母の仕切で、しかも今回はうちと妹親子の計9名だけの参加である。だから気が抜けていたのか母以外皆が数珠を忘れてしまった。そのうえ読経が始まり卒塔婆を見ると、十三回忌は祖父の戒名になっている。うわぁいくらなんでも父の十三回忌を間違えて覚えるかよと自分の記憶違いかと焦っていると、焦った口調で隣の母が耳打ちをしてくる。

「戒名、あれおじいちゃんのだよ!」

 なんと坊さんが間違えていたのだ。焼香の段でその旨告げる。母は何だったらおじいちゃんのも一緒にやろうとか言い出すが、初七日はともかく、いくらなんでも十三回忌の前倒しというのは聞いたことがない。坊さんも慌てて卒塔婆やら何やら(そう、「何やら」だ)を書き直し始めた。おかげでお堂の中は4匹のうるさいのが走り回る羽目となった。さすがに初めから繰り返し二重に読経したりはしなかった。

 帰路は墓地近くの食堂に。確か父の四十九日の法要の時に利用した店だ。街道沿いによくある食堂で、2階の座敷を予約すると客は私達だけだった。法事の食事ではなく普通の定食を銘々が頼む。

 嫁いで隣の市に暮らす下の妹と会う度に思うのは、髪型や化粧やら見た感じが昔で言うところの「シロガネーゼ」みたいになっているということか。兄妹もたまに会うと面白い。法事で子供2人が幼稚園の制服だから余計にそう感じるのか(うちは保育園なので制服はない)。元々少ないので親族で集まる行事のほとんどない当家にあって、この子達ともいつまで顔を合わすのかなぁとふと考える。

 「おっちゃ〜ん」とか言って飛び寄って来て私にデコピンを食らわそうとする甥っ子が「ご無沙汰してます」とかボソボソ口にするのもすぐだろうな。

読書 伊藤たかみ「ミカ!」「ミカ×ミカ!」 文春文庫

 この2作は双子兄妹のそれぞれ小学、中学時代を描いたものだ。描いているはずなんだが、どうも本人が書いているぽい。え? 嘘臭いですか。後の作品2作を既に読んで芥川賞作家と知っていてそれはないでしょうってですか。そりゃそうでしょうね。でもまずこれから読んでみてください。ホントに。


小隊司令部発

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