長女の一人暮らし2018年02月22日

 何でも勝手に決めてきてやってしまう娘だなと長女のことは思っていたが、さすがに一人暮らしのアパート入居はそうはいかなかった。そもそも未成年だし当たり前か。仕方ないので借り手の名義は私がなる事にして、1月から一人暮らしをしている。実家から自転車で僅か30分の場所で。

 一方私は実は生まれてこの方五十年超、一人暮らしをしたことがない。都心まで30分未満の実家という環境で、高校・大学・勤め先は都心や近所だったのに加え、学生時代から結婚までの期間、家の誰かしらが長期入院していたのだから、長男の私が一人暮らしをする理由などなかった。

 長女の一人暮らしをしたい理由は、遅いバイトばかりで上りのすぐなくなる沿線で通いづらいとか、家に居るのがあまり楽しくないお年頃というか、そういう事の様だ。かと言って家から1時間掛からない大学に通っているのに部屋を借りてやる馬鹿親でもないので、なら学費以外は自分で稼げと言った。それでも人にはよく許したねと呆れられるが。

 しかし我が家一騒がしい長女が居なくなると、なんか途端に生活のサイクルが変わってしまった感がある。次女も中3だが昨年末には進学先が決まって我が家には受験の緊迫感もない。

 どうせ減っていくだけの家族なんだろうという厭世観にも似たものが常に頭の一角を占め、時折妙に脱力してしまう。それでも些細なことの積み重ねで生活は何とか回るもので、気を入れて仕事をやってみたり(当たり前か)、どうでも良い玩具を買ってみたり(その割に多いな)、食べる必要がある訳でもない物を食べに出掛けたり(どうせ油そば)、それでも足りなければ酒を呑んだ(いや、関係なくいつも呑む)。

 先日、その長女が突然帰ってきていた。友達との約束でうっかり家の近くに短期バイトを入れることになり、その休憩時間潰しなのだそうだ。夕方寝こけていたので、起こしたら慌てて出掛けていった。しっかり者の訳ではない。

読書 角田光代「彼女のこんだて帖」講談社文庫

レシピ付き連作短編料理小説? なんか前もあったな、こういうの。案の定、料理教室の広報誌か何かの連載だった。まあ、どの話も美味しくいただきました。オビの「宝箱の様な連作恋愛小説集」には仰け反ったが。


小隊司令部発

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