古典風だが何かが守られていないナポリタン 浦和 埼玉屋 ― 2018年08月05日
浦和駅東側の線路沿いの通りは商店街ではあるが、商業地区である西側と違って1本裏はすぐに住宅地となるため、それほど店はない。近くに得意先があるので月に一二度通るのだが、毎回決まった時間でもなく昼を摂ることも希なので商店街として意識していなかった。 この店は駅前から通りに入ってすぐのところにあった。意外に古びた感じで不思議な趣がある。店名がシンプルでインパクトがあるし、サインも何か市役所の食堂の様な素っ気なさがむしろ光る。入口のショーケースには食品サンプルが並び、宙吊りフォークこそないもののナポリタンが鎮座している。古典的ナポリタンと遭遇できるかもという期待が高まる。 昼時に関わらず先客は僅か2名。薄暗くだだっ広い店内の席数は優に100席を越えるが、奥側厨房近い約半分のエリアの席は「予約席」の札で封鎖されている。しかし逆の窓際は喫煙者の先客がいたので遠慮して、普通は避ける入口正面に座った。喫煙有無を訊かれなかったし灰皿もあったので全席全時間喫煙なのだろう。店内窓側中央に陣取る電話ボックスが渋過ぎる。 お目当てのナポリタンが来るまで瓶ビールで喉を潤す。こんなに暑いとどうせすぐに蒸発してしまう。 まずは茹で卵1個のどんと入ったサラダが出て来て、これに続くちょっと凄いのを期待させた。しかし、いよいよ登場のナポリタンは、何やら精彩を欠いた。 具が、僅かなハム以外タマネギのみなのだ。全体にシャバついて炒め足りない感じで、さてどんなものだろうと口に運ぶと、明らかに色々足りない。ナポリタンなんかケチャップで炒めてあれば何でも良いのだろうという向きもあるだろうが、標準とされる具には、彩り以外にもきちんと意味があるのだという事を認識させられる。ケチャップ自体も弱くて味がタマネギに偏る。 店の雰囲気は良いんだけどなぁ。価格もリーズナブルなんだけどなぁ。何かとても残念な気持ちで店を後にした次第。 |
書体も物自体もそう古くは見えないが、雰囲気は良いファサード。 実は偽り有りの彩り豊かなサンプル。 公衆電話どころか電話ボックス! ほぼ素ナポと言ってもいいナポリタン(600円+ビール500円) |
埼玉屋 (喫茶店 / 浦和駅)
昼総合点★★☆☆☆ 2.5 |
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