例によってまた酒場の話ばっかり2007年01月19日

 随分前だが、よく行くバーの店主が、私の通いだした他の店を覗きに行ったことがあった。彼は「悪くないけど、あまりカクテルは作れないですね」と言う。注文するとカウンターの裏を凝視するので何かと思ったらそこにレシピが貼ってあるらしいと言う。実は私は全然気が付かなかった。もっともそこはハイブローなカクテルを頼むようなオーセンティックなバーではないし(彼の店もそうなんだが…)、私が頼むのはビール以外ではウオツカトニックの類か、ウオツカベースでロックスタイルの何かという程度だからそう大したレシピはいらない。

 もっともそれ以前に、私自身が不勉強だからそんなに面倒な物を知らないというのがある。ウオツカベースのカクテルなら多少は知っているが他は全然。ましてやモルトを初めウイスキーは門外漢。焼酎も全く知らない。バーではあまり関係ないが、ワインもドイツの白の区分を知っているだけ。でも何も困らない。好きな酒以外は知らなくても良いのだ。

 馴染みになると多少のワガママを言ってみたりすることもある。「ズブロッカ、フリーザーに入れてよ」とか「イェーガー入れて欲しいなぁ」とか。でも基本的にはその店にある物で間に合わす。ウオツカはギルビーで棚に出てるのだけとか言われたら物凄く困るけど。

 話変わって先日久しぶりに、1軒目がしっくりこなくて何軒か廻ってしまう。こういう時は「しばらく行き忘れていた店」に寄る。おでこを出しても相変わらず可愛いケイちゃんの新宿2丁目HENRYと、空港では金属探知器でヘソピの辺りをぐるぐるされるノリちゃんのG街クリシュナ。HENRYで隣に居合わせた紳士とガンオタ・ミリオタ話で盛り上がったら、深夜に某老舗メイドバーのマスターからHENRYでオタ話しない様にとメール届く。地獄耳。もしくは告げ口か。締めはいつものBAR BLACK LUNG。休肝日は無理だからせめて休BBL日を決めないととか、少し本気で考える。


読書 岸 久「スタア・バーへ、ようこそ」文春文庫PLUS

 得意先のカクテルコンテストで審査委員長を務めていたのが岸氏だった。と言っても面識はないのだが。先日MODの帰りに銀座1丁目にある岸氏の店の前を通りがかったが、雨の早い時間であったにも関わらず5分ほどで二組入って行った。文庫は出たばかりである。覗いてみるにしてもひと月は置いた方が良いだろうなと。


小隊司令部発

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