通院2009年05月12日

 月曜日の午前中、家からは少し離れた場所にある病院へ行く。大概は地元の掛かり付けか、さもなくば勤め先の近くに通院するので、なにか調子の狂う感じがする。

 朝のラッシュ時からはややずれた時間帯に病院の最寄り駅まで行きバスに乗るのだが、バスに乗っているのは老人が多く、次に学生らしき若者。少なくとも私くらいの歳でスーツ姿の者は見当たらない。たまたまそういう路線なのだろうか。どうにも不釣り合いな感じがする。そういえば前にもそんなことを書いたなと思い出すが、あの時も病気で変な時間に街中を歩いたのだったか。

 それにしてもバスは慣れない。平生全く乗っていないので無理もないが、いつもなら自転車なりクルマなりで走り抜けるのと同じ市街地をのろのろと移動していると、えらく不便な乗り物のように感じてしまう。

 いつもより随分と高い位置からあちこち眺めながら移動するというのは、それはそれで結構面白い。しかしバス通り沿いにある家は迷惑だろうな。バスから庭の中が丸見えではないか。なにかとても悪趣味な感じがして、そのうちなるべく前を見るようになる。

 車内の老人達を見渡して、定年後は自分もこんな感じでどこかに出掛けたりするのだろうかと想像してみる。しかし母からして移動は自分で運転するクルマであるし、自分にしても妻にしても年老いてバスで移動するという姿は、上手く想像できない。

 あまりに調子の狂うことをしているからか、どうにも変なことばかりを考える。文庫本を取り出して読み始めるが、ものの5分ほどで気持ち悪くなってきた。そう、私はバスに酔うのだった。やれやれ。病院へ行くのに具合を悪くしてどうするんだ。

 午後一番には新規の仕事の説明打ち合わせ(プレゼンとも言う)があるのだった。それまでに精神的社会復帰を果たせるであろうか。

 平日の午前中、何もない市街地を老人達とバスに揺られて移動しながら、相変わらず私はしょうもないことばかり考えていた。


小隊司令部発

本欄はサイト内の各コンテンツの更新とは別に、概ね2〜5日毎に更新中。バックナンバーは「公文書」でもどうぞ。ブログ部分は「人気ブログランキング」に自転車カテゴリーで参加中。ワンクリックのご協力を。