小径車2006年04月07日

 スラリと細い脚にグラマラスなボディというのも良いねぇと眺める。ほれ女の脚ばかり眺めているとまた平地で蹴躓くよとご忠告をいただきそうだが、相手は女性ではなく自転車。ロードバイクである。

 細いホイルを長いステーが支え、太いカーボンのボディは魅惑的な艶を全体に漂わせている。独特のなかなか良いスタイルだ。「でかくて軽くて速い」というのも良いなぁとは思うが、自分の場合は車道のど真ん中を走り続けられる訳もなく、いつもの調子で歩道に前輪を飛び載せていたりしたらすぐパンクだろう。そういう事では小径車も同様に不利なのだが、私は小径車に乗っている。

 ちなみに小径車ブームだそうである。先日ムック本を買ってみたところ専門家の意見として書いてあったのは、特性をよく踏まえた上で選ばないと結局物足りなくなって、ロードバイクやMTBに乗り替える人も多いとか。折り畳みを選んでいる自分としては、そのための小径と重量増という割り切りではあるが、そもそもその他の不都合を把握していなかった。

 乗ってから知った不都合は、いまひとつな直進安定性だろうか。当初より前輪がふれると不具合のように書いていたが、どうも速度を上げたり手放ししたりするとその様になるものらしい。乗り物の重心は低い方が安定するわけだが、自転車の場合それは「車軸よりBB(ペダルの"付け根"のこと)がどれだけ低いか」がポイントらしい。しかし車輪の小さい小径車の場合ははなからBBは車軸より高くなってしまっているのである。

 前出のムック本で、自転車始めるなら自転車通勤をと書かれていたが、駅まで徒歩わずか10分、その後電車で1時間の私にそれは無理な話である。試しに畳んで輪行バッグに入れてみたが、全長は上の娘の身長並の120cm。重さは下の娘並に12kg超。気軽に持ち歩くレベルではない。

 試しに庭で娘達を抱えて歩いてみたが、いやあ、このまま会社には行けまい。


読書 開高 健「巷の美食家」 グルメ文庫

この文庫、名前がこれなのにラインナップが吉行淳之介や山口瞳。しかし山口瞳は出所を見るとどうやら読んだことがあるものばかりらしくこちらを。そしてやや後悔。そもそも私は食というものにまるで関心のない男なのである。まあその話はまた。


小隊司令部発

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