コミュニティサイクル Suicle ( スイクル )とは?2013年11月20日

 11月から中央線武蔵境駅〜東小金井駅周辺でスイクルがサービス開始となった。スイクル(Suicle)は、JR東日本のSuicaで利用するレンタサイクルで、ポートと呼ばれる専用の拠点間での借り出し・返却が可能なシェアサイクルだ。尤も、現時点での拠点は3箇所であり「どこでも」感はない。

 利用プランは、定期・時間貸し・一日の3タイプ。定期(会員プラン1)は通勤・通学想定だ。当然自分の自転車を月極駐輪場に停めるより遥かに高いが、整備された傷害保険付きの自転車を借りるコストとしては適価なのかも知れない。但し1回の借り出し時間は最大120時間なので、5日以上家に置きっ放しにはできない。駅-学校間のレンタサイクルは隣駅でICUが試運用した事があると聞くが、農工大はそれ程遠くはない。一日(ビジタープラン)は近隣公園等へのアクセス対応だろうか。

 ちなみにスイクルのサイトでは傷害保険の事は殆ど触れられていない。利用規約の中に第二種TSマーク付帯保険が付いている旨が記載されるのみ。この保険の補償は、死亡時に賠償2000万/搭乗者100万であり、現在の相場から見るとかなり低い。尤もこの保険は適正整備のオマケ程度の物だから仕方ないが、それですら加入している人は少ない。しかしレンタル業として掛ける保険としてはどうなんだろう。

 自転車自体はパナソニック製の専用車で、アルミフレームの20"小径車。内装3段/小径チェーンリング/短ホイルベースという仕様から、平地を3kmも走れば一休みしたくなる程度の機動性だろう。つまり乗って楽しい類の自転車ではない。同じ小径車でも観光地のレンタサイクルに見掛けるルイガノMVなどとは全く別物。愉しさを求められない自転車だからこそインフラ向きとまで言うと皮肉か。そもそも東小金井は観光地ではないしな。

 保険だけは見直された方が良いと思うが、新たなインフラに期待したい。

保険に関しての追加記事
Suicleほか、レンタサイクル類の保険について ― 2015年02月15日

現時点では、東小金井駅ポートと駅を隔てる都道には、横断歩道も信号もなく、アクセスは不便というより危険。
ライムグリーンが眩しい専用車。

パンフレット。11月内は無料キャンペーン実施中。

小隊司令部発

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